菊芋食の研究所「菊のの」は、体にやさしく良質な食物である菊芋を、毎日の食事の中で摂り入れやすい形にすることを、日々模索しています。
日本のあらゆる場所で野生している菊芋は、私たちにとって実は身近な存在でありながら、知名度は低く、まだまだ生産量は限られています。
健康食品に利用されることが多く、一般のご家庭に普及するには至っておりません。ですが、まずは菊芋が本来持っているみずみずしさ、優しい甘さ、美味しさを知っていただきたいと考えています。
菊芋をもっとポピュラーに。「菊のの」が提案する、菊芋の新しい食べ方をぜひお試しください。
もともとは、16世紀に北アメリカで発見され、トピナンブ族というネイティブアメリカンの食料とされていました。
アーティーチョークと似たような味がする食べ物として知られ、アメリカでは今でも「エルサレムアーティチョーク」と呼ばれています。
17世紀に入るとヨーロッパに伝わり、最初は家畜の飼料だったものが徐々に食用に変わりました。
生命力の高さと栽培のしやすさが注目され、ヨーロッパ全土に普及していきました。日本でもフランス料理店では以前から菊芋は馴染みがあったようです。
また、栄養価の高さにも当時から着目されており、食料としてだけではなく、ハーブの材料や兵士の滋養食としても利用されていました。
1860年頃、来日したアメリカ人によって、日本へも菊芋が入ってきたと言われています。
戦時中の日本では、食糧難をしのぐための貴重な食材として重宝されていましたが、その強靭な生命力から一度の栽培で畑の養分を枯らし、扱いづらさから徐々に栽培農家が減っていきました。
近年では、欧米で菊芋の栄養素と効能に対する研究が盛んに行われるようになりました。
日本でも中山繁雄氏(日本糖尿食研代表)を先駆者として、菊芋の普及に向けた活動が日々行われています。今後は菊芋を使った商品開発や町おこしなども、さらに拡大していくことが期待されています。